手荒れというと手全体の手荒れをイメージする人もいると思いますが、今日は手でも指先に注目して手荒れを考えたいと思います。
何をしても手が荒れる人というのがいます。
手荒れの原因は乾燥だからとハンドクリームを頑張って塗っている人、更におしゃれな人は、爪にもオイルケアを行いそれからハンドクリームを塗るという人もいらっしゃいますね。
雑誌「STORY」の冒頭に「手は女を語る」っていう私の好きなコラムページがあります。
確かに手はその人を語ります。顔と同じくらい手にはその人のアイデンティティが現れ、そして老化が隠せない場所でもあるのが手です。

今日は30代と70代の素敵な女性2人に登場してもらい手と血行について書きたいと思います。
年配の方は私とは15年、若い方は8年程のお付き合いのある方です。
内容は違うけれど二人とも手荒れの改善に役に立ったのは血行であったという話です。

80歳目の前の女性は長く指先の荒れ、決まってこの指!の荒れに悩まされていました。
お手伝いさんもいるお家でご夫婦2人住まい。
そんなに手が荒れる作業が多い生活ではありません。
そして自己メンテナンスはしっかりされている方。
でも冬になると顕著に指先に乾燥が出て割れてしまったり・・・。
そのため痛さ予防のため指先にテープを巻くこともされていました。
何人もいる主治医に「なぜこの指だけなのか」と相談しても「わからない」とか
「老化」で済まされ本人は納得がいかない・・・。そんな状態でした。
何人も主治医がいる。これは年齢的なものだけではなく、もともと長く心臓系に心配がある体質の方で、老化に伴う以外にカラダの不調がある方だったのです。
皆そうですが、年齢とともに磨耗故障が起こるように、あちこちで小さな不調が現れ消えしながら私達は普段を何気なく過ごしています。
この方はその事を真摯に受け止めておられていたので、いろいろな人のお世話になっておられていたのです。
昔、手は心臓系、足は腎臓系のことが現れるとどこかの先生が言っていたのを覚えていますが、私は今までの経験で末端に状況を伴う現状が現れると思っています。

結局この方は、70後半の年齢で心臓にペースメーカーを入れる手術を行われました。
結果この指先の荒れは(季節関係なく)出なくなりました。


30代の彼女は毎日ケーキを焼いている職人系経営者。
毎日水仕事だから手が乾燥すると認識されていました。
見た目元気な彼女なのですが当時のカラダはいつでも悲鳴をあげそうな状態でした。
こちらもすい臓不調のため主治医がいて、疲れが溜まると全体のバランスが崩れやすくなる体質で爆弾をいつも抱えている状況でした。
この人の指先は私から観ると元気・活力がなく、栄養(血行)の行き来の不十分さを感じてしまう指先でした。毎日手を使う仕事ですから、指先の血行の行き来が活発に思うはずなのですが、それが無い指先でした。
すい臓が弱いという持病は持ちつつですが、体質だと思って何気に過ごしていた日々の中、生活中に感じる体の様々な状況の変化、そして血行を感じるようになってくると、何をしても変わらなかった指先の荒れは(季節関係なく)今は出なくなりました。

二人とも末端に血行を感じるようになって初めて指先・手荒れが改善となったのです。
そして治療ではなく保護としてハンドクリームを使用する程度となりました。
今では手に老化は感じなくなりました。それとともに健康状態も安定しています。

病院でケアを行う際にも末端の状況を見て同じことを感じます。
末端に状況を伴う現状が現れているな・・・と。
心臓から一番遠い末端。
末端にはカラダのサインが沢山現れている。
手の爪にオイルを塗り栄養を与えながら今つくづく思うのでした。